群馬大学医学部附属病院

〒371-8511 群馬県前橋市昭和町三丁目39番15号
Tel 027-220-7111(代表)
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小児科

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TEL 外来 外来診療棟2階 027-220-8209
◎受診される方へ

 こんにちは、群馬大学医学部附属病院小児科をご案内します。
 当科では、「子ども」の病気を診断し治療しています。さらに、病気が治癒した際にも子ども達が健やかに育つことを念頭において診療しています。「子ども」と書きましたが、私たちは手のひらに乗るほどの、小さく産まれた赤ちゃんから思春期のお子さん、そして、次の世代を育む成人までを包括的に診る成育医療を目指しています。
 群馬県内の最終的な子どもの病院(三次医療)として、どのような疾患(アレルギー・免疫疾患、小児血液腫瘍、腎疾患、循環器疾患、内分泌・代謝疾患、神経疾患、消化器疾患、未熟児・新生児疾患、心の疾患)に対しても専門の医師がいるという体制をとっています。
 当科の特徴としては、食物アレルギー負荷試験、睡眠時無呼吸の診断、端息の気道過敏性検査、腎・肝超音波下組織生検、小児消化管内視鏡検査、内分泌負荷試験などの特殊検査が実施でき、病気の診断精度を向上させて治療に結びつけています。治療としては、群馬県内では小児における唯一の骨髄バンクからの造血幹細胞移植が行え、さらに、全国でも唯一の小児悪性腫瘍に対する重粒子線治療ができる施設となっています。
 大学病院としてのもう一つの特徴は、小児外科、皮膚科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、眼科、整形外科、泌尿器科、精神科神経科、放射線科、核医学科、麻酔科蘇生科など種々の診療科と連携をとりながら診察するという体制(集学的診療体制)が可能であるという点です。
 群馬大学小児科は県内の三次医療機関として、県内の開業小児科標榜医師および基幹病院と密な連携をとって、日本の未来を担うお子さんたちに適切な医療をお届けし、お子さんの病気の治療、そして心と体の健やかな成長と発育を目指しています。

◎主な診療疾患
呼吸器疾患、
アレルギー疾患、
膠原病
気管支喘息、気道感染症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、膠原病、免疫不全症
内分泌代謝疾患 下垂体疾患、甲状腺疾患、糖尿病、副甲状腺疾患、副腎疾患、性腺疾患、先天性代謝異常、肥満症、骨代謝疾患、性分化疾患、小児がん経験者(CCS)内分泌代謝のフォロー
循環器疾患 先天性心疾患、心不全、不整脈、心臓弁膜症、高血圧、川崎病
消化器疾患 胃食道逆流症、胃・十二指腸潰瘍、消化管出血、肝炎、膵炎、腸炎、便秘症、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)、過敏性腸症候群、肥厚性幽門狭窄症(内科治療)
血液疾患 白血病、神経芽腫などの小児がん、血友病などの血液凝固異常、再生不良性貧血などの造血異常
神経疾患 脳炎・脳症、てんかん、神経変性疾患、筋疾患、先天性脳奇形、炎症性神経疾患、神経免疫疾患、脳性麻痺、重症心身障害児など
腎疾患 ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、腎機能障害、急性・慢性腎不全、先天性腎尿路異常、尿細管疾患など
新生児疾患 極低出生体重児、新生児疾患、新生児集中治療室(NICU)退院後の経過観察
精神疾患 発達障害(自閉スペクトラム症、AD/HD、精神発達遅滞など)、心身症、不登校
◎診療スタッフ
教授
Professor
荒川 浩一 Hirokazu ARAKAWA
准教授(診療科長)
Associate Professor(Director)
滝沢 琢己 Takumi TAKIZAWA
講 師
Associate Professor
藤生 徹 Toru FUJIU
小林 靖子 Yasuko KOBAYASHI
羽鳥 麗子 Reiko HATORI
(地域医療研究教育センター)
石毛 崇 Takashi ISHIGE
助 教
Assistant Professor
池内 由果 Yuka IKEUCHI
奥野 はるな Haruna OKUNO
井上 貴博 Takahiro INOUE
大津 義晃 Yoshiaki OHTSU
堀越 隆伸 Takanobu HORIKOSHI
髙木 陽子 Youko TAKAGI
原  勇介 Yusuke HARA
川島  淳 Jun KAWASHIMA
助教(大学院生)
Assistant Professor
西田  豊 Yutaka NISHIDA
*定員内職員のみ掲載しています。
◎専門医、認定医、指導医
専門医 認定医・指導医 他資格
荒川 浩一 教授 ・小児科専門医
・アレルギー専門医
・小児科指導医
・臨床研修指導医
・アレルギー指導医
滝沢 琢己 准教授 ・小児科専門医
・アレルギー専門医
・小児科指導医
・臨床研究指導医
藤生 徹 講師 ・小児科専門医
・周産期専門医(新生児)
・臨床研修指導医
・周産期専門医
 (新生児)指導医
・新生児蘇生法
(NCPR)
インストラクター
小林 靖子 講師 ・小児科専門医
・腎臓専門医
・小児科指導医
・臨床研究指導医
・腎臓指導医
羽鳥 麗子 地域医療研究
教育センター
講師
・小児科専門医 ・小児科指導医
・臨床研修指導医
・小児栄養消化器
 肝臓学会認定医
石毛  崇 講師 ・小児科専門医
・消化器専門医
・消化器内視鏡専門医
・小児科指導医
・臨床研修指導医
・小児栄養消化器
 肝臓学会認定医
池内 由果 助教 ・小児科専門医
・腎臓専門医
・小児科指導医
・臨床研修指導医
奥野 はるな 助教 ・小児科専門医
・血液専門医
・小児科指導医
・臨床研修指導医
・がん治療認定医
・造血細胞移植認定医
井上 貴博 助教 ・小児科専門医
・周産期専門医(新生児)
・臨床研修指導医 ・新生児蘇生法
(NCPR)
インストラクター
大津 義晃 助教 ・小児科専門医 ・臨床研修指導医
堀越 隆伸 助教 ・小児科専門医
髙木 陽子 助教 ・小児科専門医 ・臨床研修指導医
原 勇介 助教 ・小児科専門医
・血液専門医
川島  淳 助教 ・小児科専門医
・血液専門医
・がん治療認定医
西田  豊 助教
(大学院生)
・小児科専門医
・アレルギー専門医
・臨床研修指導医
武井 麻里子 医員 ・小児科専門医
宮川 陽一 医員 ・小児科専門医
・周産期専門医(新生児)
・新生児蘇生法
(NCPR)
インストラクター
山田  諭 医員 ・小児科専門医
西澤 拓哉 医員 ・小児科専門医
和田  綾 医員 ・小児科専門医 ・PALS
濱嶋 恵美 医員 ・小児科専門医 ・新生児蘇生法
(NCPR)
石北 悦子 医員
(シニアレジデント)
・PALS
須田 峻平 医員
(シニアレジデント)
諸田 潤一郎 医員
(シニアレジデント)
齋藤 淑人 医員
(シニアレジデント)
髙橋  駿 医員
(シニアレジデント)
緒方 朋実 医員
(医師ワークライフ
支援プログラム)
・小児科専門医
・小児神経専門医
・小児科指導医
・臨床研修指導医
・小児神経指導医
・PALS
山本 一恵 医員
(医師ワークライフ
支援プログラム)
・小児科専門医
・周産期専門医(新生児)
・周産期専門医
 (新生児)指導医
・新生児蘇生法
(NCPR)
インストラクター
迫  恭子 医員
(医師ワークライフ
支援プログラム)
・小児科専門医
五十嵐 淑子 医員
(医師ワークライフ
支援プログラム)
・小児科専門医 ・小児栄養消化器
 肝臓学会認定医
小林 美帆 医員
(医師ワークライフ
支援プログラム)
・小児科専門医
田部井 容子 医員
(医師ワークライフ
支援プログラム)
川上 千紗 医員
(医師ワークライフ
支援プログラム)
八木 久子 医員
(大学院生)
・小児科専門医
・アレルギー専門医
・臨床研修指導医
浦野 葉子 医員
(大学院生)
・小児科専門医 ・小児精神神経学会認定医
龍城 真衣子 医員
(大学院生)
・小児科専門医 ・小児科指導医
・臨床研究指導医
・小児栄養消化器
 肝臓学会認定医
・PALS
矢島 千景 医員
(大学院生)
・小児科専門医 ・小児科指導医
 若手医師(45歳以下)の学会賞等受賞状況
石毛 祟 2004年 第2回国際小児栄養消化器肝臓学会 優秀ポスター賞
2006年 第1回日韓IBDシンポジウム Young Investigator Award
2013年 第40回日本小児栄養消化器肝臓学会 Young Investigator Award
2013年 日本小児科学会群馬地方会 優秀演題賞
2015年 第3回Asian Organization of Crohns and Colitis Best Poster Award
2016年 第22回群馬大学小児科同窓会 優秀論文賞症例部門
2018年 第9回日本炎症性腸疾患学会 優秀ポスター賞
大津義晃 2012年 第35回北関東内分泌・糖尿病セミナー 優秀演題賞
2014年 8th Asia Pacific Paediatric Endocrine Society (APPES) Biennial Scientific Meeting Travel Award
2015年 第21回群馬大学小児科同窓会 優秀論文賞研究部門
高木陽子 2018年 第61回日本腎臓学会 優秀演題賞
原 勇介 2018年 第24回群馬大学小児科同窓会 優秀論文賞研究部門
川島 淳 2014年 日本小児科学会群馬地方会 優秀演題賞
西田 豊 2015年 日本小児科学会群馬地方会 優秀演題賞
和田 綾 2019年 第25回群馬大学小児科同窓会優秀論文賞 症例部門
2019年 日本小児科学会群馬地方会 優秀演題賞
髙橋 駿 2018年 日本小児科学会群馬地方会 優秀演題賞
緒方朋実 2013年 日本小児科学会群馬地方会 優秀演題賞
2014年 北関東医学会総会 優秀発表賞
2015年 発達科学研究教育センター 発達科学研究教育奨励賞
八木久子 2013年 日本小児科学会群馬地方会優秀演題 最優秀演題賞
龍城真衣子 2012年 第3回国際小児栄養消化器肝臓学会 Young Investigator Award
矢島千景 2015年 第59回群馬腎疾患研究会 若手奨励賞
2017年 第23回群馬大学小児科同窓会 優秀論文賞症例部門
◎代表的疾患の年間患者数(2018年)
初診 外来 入院
炎症性腸疾患 7 94 42
慢性肝炎 1 39 9
白血病 4 60 48
悪性リンパ腫 1 9 9
血友病 1 23 227
先天性心疾患 2 13 4
川崎病 4 11 0
低身長 48 376 47
成長ホルモン分泌不全 0 58 11
糖尿病 80 287 117
肥満症 13 56 23
喘息 27 468 176
アトピー性皮膚炎 12 272 83
食物アレルギー 42 275 115
睡眠時無呼吸 3 51 52
膠原病 9 143 46
てんかん 7 149 74
痙攣 4 76 44
髄膜炎 1 7 2
脳炎 1 13 7
脳症 4 37 26
発達障害 4 128 28
慢性糸球体腎炎 13 83 35
ネフローゼ症候群 18 82 50
急性腎不全 1 7 6
極低出生体重児 17 122 63
◎専門外来の紹介

<新生児>
 いわゆる早産低出生体重児や疾病を抱えた新生児の診療を新生児集中治療室(NICU)にて行います。NICU退院後はお子さんの病状に合わせて経過観察や発達発育のフォローアップを行っています。出生体重1500g未満のお子さんは原則的に就学までは経過を拝見しています。低身長、発達の遅れ、脳性麻痺、発達障害等の問題点が明らかになったときは、小児科内の専門家やリハビリテーション部門、療育施設等と協力し、お子さんがよりよい生活を送れるようご家族と考えてゆきます。

<神経>
 神経外来の診療内容はてんかんなどの発作性疾患、脳性麻痺や発達の遅れを中心とし、その他神経変性疾患、筋疾患や遺伝性疾患などに対応します。このような疾患をもたれた方が、安心して健やかに毎日を過ごすことができるようにお手伝いできればと考えております。また神経系以外の症状にも対応が必要な場合には他領域の専門医師と連携して診療にあたります。

<消化器>
 胃食道逆流症や過敏性腸症候群などの機能性疾患から、炎症性腸疾患や慢性肝炎などの器質性疾患まで幅広い疾患を対象に診療を行っています。疾患によっては、消化器内科、小児外科とも連携して診療しています。検査面では、消化器器質疾患の診断に対する内視鏡検査、胃食道逆流症に対するpHモニタリングなどの各種検査を積極的に行っています。内視鏡検査は、上部・下部消化管併せて年間約100件を当科で実施しています。若年性ポリープ切除などの治療内視鏡も行っています。乳児では消化管アレルギーの診断に下部消化管内視鏡検査を役立てています。患者さんに併せて鎮静・麻酔方法を選択し、安全かつ苦痛の少ない検査を心がけています。その他、炎症性腸疾患や逆流性食道炎に対する新規治療薬の治験にも参加しています。

<血液・腫瘍>
 県内外各病院からのご紹介により、小児がんが疑われる患者さんの診断、治療を行なっています。再生不良性貧血、その他の造血障害の診療もおこなっています。東京小児がん研究グループ(TCCSG)、日本小児白血病・リンパ腫研究グループ(JPLSG)などの多施設共同治療研究に参加し、治療成績の向上に努めています。また、日本骨髄バンク、日本さい帯血バンクネットワークの認定施設となっており、県内で唯一、小児の同種造血細胞移植を行っています。また、血友病等凝固線溶異常の診療を行っております。

<小児精神・発達>
 何かしらの困難を抱え、社会生活に適応していくことが難しいお子さんを、家庭や学校等の環境面、およびご本人の発達特性の面などを考慮しながら診療しています。発達特性をお持ちのお子さんは、周囲の特性への共通理解と合理的支援を得ることがその子の育ちにとって重要であるため、早期に発達障害の評価、診断を行うことも心がけています。学校、福祉機関、療育機関、地域の医療機関等とも連携し、さまざまな側面からお子さんとご家族を支援していきます。

<内分泌・代謝>
 内分泌系疾患(下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、性線)や代謝性疾患(1型・2型糖尿病、脂質異常症、先天代謝異常など)をもつ子どもの診療を行っています。極めて稀な先天性疾患の診断・管理・治療にも携わり、近年では小児がん経験者(CCS)内分泌代謝の介入や妊孕性に関する取り組みも進めています。小児インスリン治療研究会やTrace The Turner study group などへの参加や他科他施設との共同研究、低身長症や小児糖尿病に対する新規治療薬の治験などを通じて、よりよい治療を行うための研究を継続しています。また、学校や地域、他分野と連携しながら、患者さんの日常生活に適した療育環境の構築にも努めております。遺伝子診断や遺伝相談にも対応できる体制を整えております。

<アレルギー・呼吸器>
 難治性の喘息やアトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどの呼吸器・アレルギー疾患や、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患児について、外来診療や入院による加療も行っています。気道過敏性検査、呼吸機能検査、食物負荷試験、睡眠時無呼吸検査などを行い症状の評価を行っています。また、当院内外で出生した慢性肺疾患(CLD)児も当外来で経過観察しています。

<感染・免疫>
 免疫不全症や自己炎症性疾患・膠原病の患者さんについては、外来診療や入院精査加療を行っています。診断や治療について眼科、皮膚科、耳鼻咽喉科、神経内科、整形外科などの科と協力し、さらに必要に応じて遺伝子検査にて診断を確定し、治療を行っております。

<腎臓>
 小児の腎・尿路系疾患全般を診療しています。特に三次医療機関として難治性ネフローゼ症候群、急性・慢性糸球体腎炎、先天性腎疾患、急性腎不全による血液浄化療法後、保存期腎不全、末期腎不全、尿細管疾患の治療や、維持腹膜透析療法、腎移植前後の管理、また腎尿路異常や反復性上部尿路感染症における膀胱造影検査、腎静態・動態シンチ検査などを行なっています。

◎治療成績・予後

<新生児>
 地域周産期母子医療センター(NICU 9床、GCU 11床)として、一酸化窒素吸入療法を含む新生児集中治療を行っております。県内唯一の総合周産期母子医療センターである群馬県立小児医療センターや他の県内中核病院と連携しつつ、新生児外科疾患、精神疾患や自己免疫疾患等の基礎疾患を持つ母体より出生した児の診療を小児外科・産婦人科・精神科ほか関連各科と協力して行っています(先天性心疾患で手術を要する場合は他施設にお願いしています)。過去5年間の超低出生体重児(出生体重1000g未満)の入院は76例、退院生存率93.4%、出生体重1000~1499gでは入院89例、生存退院率97.8%でした。

<神経>
 てんかんは他領域と連携して診療にあたり、外科手術が必要な患者さんは脳神経外科へ紹介の上、適切な手術を受けていただいています。髄腔内バクロフェン投与やボトックス療法は院内で実施し症状改善につながっています。

<消化器>
 炎症性腸疾患については、近年新規の薬剤が相次いで開発されています。各種治験への参加を行っている他、患者さんの状態に応じてこれらの新規治療薬も適切に使用し、予後や生活の質の向上に努めています。
 小児慢性便秘症においても、新たな治療を積極的に取り入れています。

<血液・腫瘍>
 白血病・悪性リンパ腫においては東京小児がんグループ(TCCSG)、日本小児白血病・リンパ腫研究グループ(JPLSG)のプロトコールスタディに参加しています。再生不良性貧血では90年以降の発症症例では全例生存です。造血幹細胞移植患者全体での5年生存率は69.2%です。

<小児精神>
 初診患者さんはひと月あたり平均して15人ほどであり、そのうち発達障害診断希望で受診される患者さんは年々増えています。自閉症スペクトラム症については早ければ2歳前後から診断をしています。心身症については、一部の患者さんは精神科紹介となります。状態が落ち着けば居住地近くの医療機関、福祉機関、療育機関へとおつなげし、何かあればまた対応させていただくというような、地域とつながりのある診療体制を目指しています。

<内分泌・代謝>
 インスリンポンプやカーボカウント法を用いた糖尿病治療を行なっています。45名の小児1型糖尿病患者さんのうち、25名がインスリンポンプ療法をしています。インスリンポンプ療法の有無にかかわらず、HbA1cの平均は7%台前半になっています。また、生涯にわたって治療を要する患者さんには、小学校高学年頃から内科などの成人医療への移行を見据えた診療を行い、適切な時期に小児科から成人医療へ移行できる体制をとっています。

<アレルギー・呼吸器>
 ガイドラインに沿った治療を行い、喘息・アトピー性皮膚炎等は高い率で改善しています。食物アレルギーでは、入院・外来合わせて、年間延べ約150例の食物負荷試験を行っており、その結果をふまえて適切な食物の除去・解除の指導をしています。

<感染・免疫>
 若年性関節リウマチや、若年性皮膚筋炎では各種生物学的製剤療法を導入し、治療成績が向上しています。

<腎臓>

【腎臓:過去5年の検査、治療件数】 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
腎生検件数 8 14 14 12 28
リツキシマブ投与件数(人) 6(6) 6(6) 4(4) 6(5) 6(5)
腹膜透析導入件数 1 1 3 1 1
腎移植移行件数 0 1 1 2 2
急性血液浄化療法導入件数(人) 1(1) 2(2) 2(2) 10(7) 2(2)
◎先進医療

(2019年4月時点で該当無し)

◎トピックス

周産母子医療センターネットワークデータベース
 2010年より、全国のNICUの1500g以下もしくは在胎32週未満の児の診療内容を集計する、「周産母子医療センターネットワークデータベース」に参加しています。当NICUの診療規模および生存率はともに全国のNICUの中では平均的な成績で推移しています。

群馬小児糖尿病の会(ひまわり会)
 インスリン治療を必要とする糖尿病(主に1型糖尿病)患者さんと家族の集まりです。定期的に勉強会やサマーキャンプ、クリスマス会を通じて、お互いの親睦や疾患の理解、社会への啓蒙活動を行っております。毎夏に行うサマーキャンプは令和2年に第40回となり、このキャンプで学んだ先輩患者さんが、後輩患者さんを指導する機会も増えています。

新生児蘇生法講習会
 平成19年より日本周産期・新生児医学会により新生児蘇生法普及事業(NCPR)が発足し、平成28年4月にはNCPR2015に改訂されました。県内のNICUと協力しながら定期的に講習会を開催し、新生児蘇生法の普及に努めています。

血友病患者会発足
 平成18年より、群馬県血友病患者勉強会が発足しました。定期的な勉強会を通じて患者さんとともに治療のレベルアップを目指しております。

治療困難な乳児喘息の診断・治療
 画像検査や生理機能検査などにより鑑別診断を再度実施し、客観的な評価に基づいた治療をおこなっています。

食物依存運動誘発性アナフィラキシー診断
 本疾患の症例が増加しています。負荷試験などにより診断を確定し、予防的治療を行なっています。

新生児乳児消化管アレルギー
 近年本疾患の報告数が増加しています。内視鏡検査やリンパ球刺激試験、食物負荷試験などにより、診断を確定し適切な食物除去・解除の指導を行っています。

睡眠時無呼吸症候群の早期診断・治療
 疾患の疑われる児について積極的にアプノモニター検査を行ない、耳鼻咽喉科と連携して治療を行っています。

ターナー体質(症候群)家族会 (ティンカーベル)
 平成22年夏より、患者さんと家族での集まりを開始しました。患者さん同士の親睦や協力、知識の共有などを進めるために、年に数回の会合を開いております。会員が気軽に集まれる会を目指しております。

未診断疾患の遺伝子解析
 診断不明の疾患に対してはIRUD(Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases)や遺伝子解析実施施設と連携して遺伝子解析を行います。

関連リンク

群馬大学大学院医学系研究科 小児科学講座のホームページ
https://gunma-pediatrics.jp/

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