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耳鼻咽喉科

診療案内

診療内容・治療方針

耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、耳・鼻・口腔・咽頭・喉頭・気管・食道・頭頸部という広範囲にわたる領域を対象としています。さらに、新生児から高齢者まで幅広い年齢層の患者さんの医療に携わっています。当科の大きな特徴として、聴覚・平衡覚・嗅覚・味覚といった多彩な感覚機能や発声機能・嚥下機能といった、生活の質に大きく関わる「機能」を扱う点が挙げられます。また、腫瘍性疾患や神経疾患、感染症に至るまで、扱う疾患も多岐にわたります。当科では、こうした幅広い専門領域に対し標準治療ならびに先進医療を提供することを目指して日々取り組んでいます。

主な対象疾患
耳科、聴覚 慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、先天性難聴、突発性難聴、外耳・中耳腫瘍、中耳奇形
平衡覚、顔面神経 内耳性めまい、顔面神経麻痺
頭頸部腫瘍 口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、鼻副鼻腔癌、唾液腺腫瘍
鼻科、嗅覚、アレルギー アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、嗅覚障害
喉頭・気管、音声、言語 発声障害、反回神経麻痺、言語発達遅滞
口腔咽頭、味覚、嚥下 嚥下障害、味覚障害
得意とする分野
  • 頭頸部腫瘍診療の拠点病院として、標準治療を実践するとともに、臨床研究、基礎研究も盛んにおこなっています。
  • 耳科手術の拠点病院として、中耳炎手術や聴力改善手術、人工内耳埋め込み手術を行っています。
  • 副鼻腔炎に対し、内視鏡手術・抗体医薬等による複合的な診療を行っています。
  • 脳神経外科と合同で経鼻内視鏡下頭蓋底腫瘍摘出術を行っています。
  • 小児難聴診療の拠点病院として、補聴器装用や言語療育を行っています。
  • 音声外科手術やボトックス注射等、喉頭・音声疾患に対し高度な医療を提供しています。
主な疾患の診療実績
代表的疾患の年間手術件数(2023年)
悪性腫瘍
舌悪性腫瘍手術(再建含む) 18
鏡視下咽頭悪性腫瘍手術 12
鏡視下喉頭悪性腫瘍手術 7
中咽頭悪性腫瘍手術 2
下咽頭悪性腫瘍手術(再建) 6
喉頭悪性腫瘍手術 8
甲状腺悪性腫瘍手術 3
耳下腺悪性腫瘍手術 2
顎下腺悪性腫瘍手術 2
鼻副鼻腔悪性腫瘍手術 5
口腔底悪性腫瘍手術 2
頬粘膜悪性腫瘍手術 1
頸部郭清術(片側) 36
頸部郭清術(両側) 24
上顎骨悪性腫瘍手術 1
外耳道悪性腫瘍手術 1
口腔・顎・顔面悪性腫瘍切除術 1
口腔咽頭
頬粘膜腫瘍摘出術 1
舌腫瘍摘出術 1
口蓋扁桃摘出術 66
中咽頭腫瘍摘出術 1
下咽頭腫瘍摘出術 1
アデノイド切除術 7
口腔底膿瘍切開術 1
咽後膿瘍切開術 2
頸部
副咽頭間隙腫瘍摘出術 1
頸部リンパ節摘出術 25
頸嚢摘出術 1
甲状舌管嚢胞摘出術 4
甲状腺部分切除術 4
深頚部膿瘍切開術 8
気管切開術 40
唾液腺
耳下腺浅葉切除術 23
耳下腺深葉切除術 11
顎下腺腫瘍摘出術 1
顎下腺摘出術 7
唾液腺膿瘍切開術 3
喉頭
喉頭狭窄症手術 3
軟口蓋形成術 1
気管切開孔閉鎖術 1
気管口狭窄拡大術 1
喉頭蓋嚢胞摘出術 1
喉頭腫瘍摘出術 9
喉頭粘膜下異物挿入術 3
声帯ポリープ切除術 8
嚥下機能手術 4
内視鏡下頭蓋底腫瘍手術 5
内視鏡下鼻副鼻腔手術(Ⅰ~Ⅳ) 91
内視鏡下鼻副鼻腔手術Ⅴ 6
鼻中隔矯正術 28
下鼻甲介手術 8
下甲介粘膜レーザー焼灼術 2
粘膜下下鼻甲介骨切除術 7
鼻副鼻腔腫瘍摘出術 3
鼓膜形成手術 7
鼓膜穿孔閉鎖術 13
鼓室形成術 25
経外耳道的内視鏡下鼓室形成術 31
乳突洞開放術 1
乳突削開術 21
乳突充填術 1
人工内耳植込術 5
鼓膜チューブ挿入術 7
先天性耳瘻管摘出術 4
外耳道腫瘍摘出術 1
中耳・側頭骨腫瘍摘出術 1
アブミ骨可動化手術 1
638
主な検査や医療設備
  • NBI (Narrow Band Imaging/狭帯域光観察) 内視鏡を用いた頭頸部がんの早期発見
  • 咽喉頭癌に対する経口的咽喉頭部分切除術(transoral videolaryngoscopic surgery:TOVS)による低侵襲な手術
  • 内視鏡を用いた経外耳道内視鏡下耳科手術
  • 高解像度内視鏡とナビゲーションシステムを併用した鼻内視鏡手術
  • 遊戯聴力検査や聴性定常反応を用いた小児難聴診断
  • 基準嗅覚検査、静脈性嗅覚検査、ろ紙ディスク味覚検査、電気味覚検査
  • Video Oculographyによるコンピューター解析システムを用いためまい診断
  • コンピュータ解析とストロボスコープを用いた音声障害の診断
専門外来・特殊外来
腫瘍外来

頭頸部癌は頸から上で脳と眼球を除いた領域に発生した癌をいいます。癌全体の約5%を占め、具体的には舌癌、下咽頭癌、中咽頭癌、上顎洞癌などがそれに該当します。頭頸部領域は発声や摂食・嚥下といったヒトの生活の質(Quality of Life: QOL)に直接関わる領域であり、治療によるそれらの機能損失は、治療後のQOLに大きな影響を与えます。当科では、癌治療の根治性とQOL維持のための機能温存の両立を目指しつつ、手術、化学療法、放射線治療、免疫療法を組み合わせた集学的治療を行っています。

中耳炎外来

中耳炎は幼少期に経験する方も多く、誰でも一度は聞いたことがある病気ですが、実は急性中耳炎や慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎など、その病態は多岐にわたります。当科では、慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎、中耳奇形等に対し鼓室形成術を行っており、最近では内視鏡を用いた経外耳道アプローチにより、患者さんの負担軽減と入院期間の短縮を図っています。グロムス腫瘍や外耳道癌等の腫瘍性疾患の診療や、聴力改善手術も行っています。

嗅覚・味覚外来

嗅覚・味覚は人の五感のうちの二つで、生活の質 (QOL)に直結している重要な感覚です。嗅覚・味覚外来では嗅覚障害・味覚障害の診断・治療を行っています。基準嗅覚検査やろ紙ディスク法に代表される専門的診療を行い、嗅覚・味覚障害を的確に診断し、薬物療法や手術療法(一部の疾患のみ)の適応を判断しています。

アレルギー外来

耳鼻咽喉科領域の代表的なアレルギー疾患であるアレルギー性鼻炎では、抗原が鼻腔内に侵入し免疫系が刺激されることで、鼻水・鼻詰まり・くしゃみ等の症状が引き起こされます。当科では、薬物療法、手術療法(後鼻神経切断術、下鼻甲介レーザー焼灼術)、アレルゲン免疫療法、抗体医薬などを用いた治療を行っています。また、近年注目されている好酸球性副鼻腔炎に対しても、内視鏡手術・薬物療法・抗体医薬などによる複合的な診療を行っています。

喉頭外来

喉頭は、音声・発声障害、嚥下障害など、生活の質(QOL)に大きく関わる臓器です。当科では、音声・発声障害に対しコンピュータ解析とストロボスコープを用いた診断や、喉頭形成術を用いた治療を行っています。難治性の嚥下障害に対する嚥下改善手術や誤嚥防止のための喉頭気管分離術も行っています。

前庭外来

内耳には平衡感覚を司る三半規管・前庭があり、ここに障害が起こることでメニエール病や良性発作性頭位めまい症に代表される内耳性めまい症が生じます。当科では、Video Oculographyによるコンピューター解析システムを用いて、めまいの詳細な評価を行っています。めまいは内耳以外の異常で生じることも非常に多いので、他科とも連携しながら治療にあたっています。

小児難聴・補聴器外来

出生後に行われる新生児聴覚スクリーニングで要精査となったお子さんや、検診等で難聴を疑われたお子さんに対し、当科では遊戯聴力検査や聴性定常反応を用いた精査を行っています。難聴と診断された場合は、補聴器適合・言語療育を行い、難聴児の早期発見から早期療育に努めております。

人工内耳外来

「人工内耳」は、補聴器を装着しても会話聴取が不十分で生活に大きな支障を生じている高度・重度聴覚障害の方に対する聴覚活用法のひとつです。内耳(蝸牛)内に「聴こえ」の神経を刺激する電極を入れ、音を電気信号に変えて直接「聴こえ」の神経を刺激してことばを聞き取る装置です。当科では、適応を慎重に検討したうえで、人工内耳埋め込み術と言語聴覚士による(リ)ハビリテーションを行っています。

医師紹介

氏名 職名 専門分野・資格
近松 一朗
CHIKAMATSU
Kazuaki
教授
(診療科長)

【専門分野】
腫瘍免疫、頭頸部腫瘍、頭頸部外科、免疫学、腫瘍学

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医・指導医、
日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医・指導医、
日本気管食道科学会気管食道科専門医、
日本がん治療認定医機構がん治療認定医、
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会補聴器相談医、
難病指定医

茂木 雅臣
MOTEGI
Masaomi
准教授
(外来医長)

【専門分野】
耳科、人工聴覚器、補聴器、側頭頭蓋底外科、顔面神経麻痺

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医・指導医、
日本耳科学会耳科手術指導医、
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会補聴器相談医・適合判定医、
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会騒音性難聴担当医、
身体障害者福祉法第15条指定医、
難病指定医

松山 敏之
MATSUYAMA
Toshiyuki
講師

【専門分野】
鼻副鼻腔、アレルギー、免疫学

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医・指導医、
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、
難病指定医

富所 雄一
TOMIDOKORO
Yuichi
助教
(病棟医長)

【専門分野】
頭頸部腫瘍

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医・指導医、
日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医・指導医

新國 摂
NIKKUNI
Osamu
助教

【専門分野】
頭頸部腫瘍、嗅覚味覚、神経生理学

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医・指導医、
日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医、
日本がん治療認定医機構がん治療認定医、
日本めまい平衡医学会めまい相談医、
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会補聴器相談医・適合判定医

桑原 幹夫
KUWABARA
Mikio
助教

【専門分野】
耳科、平衡機能

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医・指導医、
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会補聴器相談医

多田 紘恵
TADA
Hiroe
助教

【専門分野】
小児耳鼻咽喉科、腫瘍免疫

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医・指導医、
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会補聴器相談医・適合判定医、
難病指定医

櫻井みずき
SAKURAI
Mizuki
助教

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医、
難病指定医

萩原 弘幸
HAGIWARA
Hiroyuki
助教

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医、
難病指定医

川﨑 裕正
KAWASAKI
Hiromasa
助教

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医

安塚 孝治
YASUZUKA
Takaharu
医員

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医

内田 美帆
UCHIDA
Miho
医員

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医

永田ゆりの
NAGATA
Yurino
医員

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

河本 尭之
KAWAMOTO
Takayuki
医員

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

佐藤  瞭
SATO
Ryo
医員

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

角張 友隆
KAKUBARI
Tomotaka
医員

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

松本 侑子
MATSUMOTO
Yuko
医員

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

青園 美優
AOZONO
Miyu
医員

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

桑原 有紀
KUWABARA
Yuki
医員
(医師ワークライフ支援プログラム)

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医

周藤 純帆
SHUTO
Sumiho
医員
(医師ワークライフ支援プログラム)

【専門分野】
耳鼻咽喉科一般

【資格】
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医

外来診療予定表

初診受付:月・火・木・金 午前8時30分~10時30分(紹介状なしは不可)
再診受付:月・火・木・金 午前8時30分~11時00分
ご不明な点は耳鼻咽喉科外来(027-220-8367 外来診療棟3階)までお問い合わせください。

耳鼻咽喉科外来
027-220-8367
午前 近松一朗
多田紘恵
川﨑裕正
安塚孝治
河本尭之
佐藤瞭
新國摂
桑原有紀
櫻井みずき
内田美帆
河本尭之
松本侑子
腫瘍外来
近松一朗
富所雄一
新國摂
川﨑裕正
佐藤瞭

中耳炎外来
茂木雅臣
桑原幹夫

松山敏之
桑原幹夫
川﨑裕正
内田美帆
佐藤瞭
富所雄一
桑原有紀
萩原弘幸
安塚孝治
角張友隆
周藤純帆
午後 小児難聴外来
補聴器外来

茂木雅臣
多田紘江
桑原有紀
  嗅覚味覚外来
新國摂
周藤純帆

喉頭外来
紫野正人
萩原弘幸

前庭外来
桑原幹夫
萩原弘幸
安塚孝治

アレルギー外来
松山敏之
櫻井みずき
西岡由樹

人工内耳外来
茂木雅臣
多田紘江

 
  • 外来担当医は、変更になる場合がございます。
  • 紹介状をお持ちでない初診の方の受付はできません。かかりつけ医や病院を受診し、当院への受診が必要と判断された場合に発行される紹介状が必要です。
  • 専門外来への直接の受診は出来ません。まず初診医の診察を受けて頂き、必要と判断された場合は専門外来の予約をお取りいたします。

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