Language
文字サイズ

形成外科

診療案内

診療内容・診療方針

形成外科は平成28年4月より群馬大学医学部附属病院に新しい診療科として開設されました。

身体に生じた変形や欠損、あるいは整容的な不満足に対して、特殊な技術を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることが目的です。みなさまの生活の質 “Quality of Life”、社会学的生命の向上に貢献する、外科系の専門領域です。当院で取り扱う疾患としましては、腫瘍切除後の再建(乳房再建など)、手術・外傷後の変形、瘢痕(キズアト)、瘢痕拘縮(ヒキツレ)、ケロイド、顔面外傷・顔面骨骨折、重症軟部組織損傷、顔面神経麻痺後遺症変形、眼瞼下垂症、リンパ浮腫、難治性皮膚潰瘍(主に手術症例)、体表先天異常、等の形成外科疾患です。詳細につきましては、ぜひ社団法人日本形成外科学会の疾患紹介ページをご覧になってみてください。

以下のような症状がある際は、ぜひ一度ご相談ください。

  • ガンの切除やケガの後に、変形が気になる、ツッパリ感が強い。
  • ケガや、火傷をした後に、傷跡が気になる、痛い、痒い。
  • 乳癌を切除した後に、変形が気になる。
  • 体表に生まれつきある変形が気になる。
  • 顔にケガをした。
  • 数カ月も治らないキズ、足にキズが出来て治らない。
主な対象疾患

腫瘍切除後再建・乳房再建、手術・外傷後の変形、瘢痕(キズアト)、瘢痕拘縮(ヒキツレ)、ケロイド、顔面外傷・顔面骨骨折、重症軟部組織損傷、顔面神経麻痺後遺症変形、眼瞼下垂症、リンパ浮腫、難治性皮膚潰瘍(主に手術症例)、体表先天異常、等の形成外科疾患

※現在、自費診療である美容外科は当院で行っておりません。

主な疾患の診療実績
年間の麻酔別及び疾患大分類別手術手技数
手技 2023年 2022年
入院または全身麻酔の手技数計 418 339
外来での手技総計 148 103
合計件数 566 442
年間手術手技数 <入院> 2023年度(2022年度)
疾患 入院
全身麻酔 腰麻・
伝達麻酔
局所麻酔・
その他
外傷 54(41) 0(0) 10(4) 64(45)
先天異常 14(4) 0(0) 2(1) 15(5)
腫瘍 165(178) 0(0) 14(10) 179(188)
瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド 33(22) 0(0) 7(3) 36(25)
難治性潰瘍 45(36) 0(2) 27(13) 0(0)
炎症・変性疾患 9(7) 0(0) 8(3) 12(10)
美容(手術) 0(0) 0(0) 0(0) 0(0)
その他 24(10) 0(0) 6(4) 28(14)
Extraレーザー治療 0(0) 0(0) 0(0) 0(0)

( )内は2022年度

年間手術手技数 <外来> 2023年度(2022年度)
疾患 外来
全身麻酔 腰麻・
伝達麻酔
局所麻酔・
その他
外傷 0(0) 0(0) 13(2) 13(2)
先天異常 0(1) 0(0) 2(3) 2(4)
腫瘍 0(0) 0(0) 82(62) 82(62)
瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド 0(0) 0(0) 26(20) 26(20)
難治性潰瘍 0(0) 0(0) 7(0) 7(0)
炎症・変性疾患 0(0) 0(0) 10(9) 10(9)
美容(手術) 0(0) 0(0) 0(0) 0(0)
その他 0(0) 0(0) 8(7) 8(7)
Extraレーザー治療 0(0) 0(0) 0(0) 0(0)

( )内は2022年度

専門外来・特殊外来
乳房再建外来

乳癌は女性の癌において増加の一途をたどっており、1990年代半ばより罹患率は女性第1位となっています。当院の乳腺内分泌外科では2014年に300例を超す乳癌手術を行っております。また、乳房再建手術例は群馬県内で最多となっています。患者さんの生物学的生命(生物として生死にかかわること)にとって乳癌の治療が最重要であることは当然です。それと共に、患者さんの社会学的生命(社会生活にかかわること)にとって、乳房再建は非常に重要な地位を占めます。
5年前から当院では乳腺外科医、形成外科医、専門・認定看護師がチームを組んで乳房再建を行ってきました。自家組織、人工物(乳房インプラント)それぞれの長所、短所をしっかりと患者さんに理解して頂きます。更に、定期的カンファレンスで個々の乳癌の状態を医師・看護師が共有し、乳癌の状態とニーズに一番適したオーダーメイドの乳房再建(個別化乳房再建)を心掛けています。
乳房再建の基幹学会の一つである乳房オンコプラスティックサージャリー学会の認定施設(乳腺外科医、形成外科医ともに評議員、資格のある医師が常勤です。)であり、一次再建(がん切除と同時に再建)、二次再建(がん切除の後日再建)ともに保険治療を行っています。

頭頸部再建外来

再建手術は微少血管吻合を用いた遊離組織移植を主軸として、進展癌でも手術後の審美(美容)障害、機能障害が最小限となり、早期の社会復帰すなわち社会的生命の維持と回復が可能となっています。全国でもトップクラスの口腔癌手術症例を誇っている当院歯科口腔・顎顔面外科との連携を中心に、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科とも切除後の再建手術において協力することで、最大限、患者さんの社会的生命を維持することを目指しています。

キズ・キズアト外来

けがや手術などで皮膚や皮下組織が損傷(キズ)を受けると、創傷治癒と呼ばれる人体の自主的な再生修復反応が起き、最終的に瘢痕(キズアト)を残して治癒します。けがや手術の際に、可能な限り目立たない瘢痕(キズアト)にするための縫合手技は重要ですが、ごく浅い皮膚の損傷を除き、多少なりとも瘢痕(キズアト)は生じてしまいます。

瘢痕(キズアト)の中には
肥厚性瘢痕:瘢痕が盛り上がった状態
瘢痕拘縮:ツッパリ、ひきつれを起こしている状態
ケロイド:赤みが継続し、周囲の正常な皮膚まで増大傾向がある状態
などがあります。瘢痕(キズアト)は整容的な問題だけではなく、 痒み、痛み、ツッパリ感などの症状も生じます。目に触れる体表の瘢痕(キズアト)は些細なものでも気になることは当然です。
一般社団法人日本創傷外科学会https://www.jsswc.or.jp/general/index.html

飲み薬や塗り薬などの内服外用療法、ステロイド局注療法、物理的療法、放射線療法等の保存的加療や皮弁作成術(Z形成術など)や植皮術などや専門的な縫合方法を用いた外科的療法を瘢痕(キズアト)の状況によって、組み合わせて治療を行います。

フットケアセンター

難治性潰瘍は、様々な原因により正常治癒過程を経過しない慢性創傷の事です。一般的に4週間以上治癒しないものをいいます。代表疾患は糖尿病性足潰瘍、下肢の末梢血管障害(動脈性、静脈うっ滞性)による潰瘍、膠原病性潰瘍などがあります。当科は循環器内科、皮膚科、糖尿病内分泌内科、リハビリテーション科、専門看護師等と共にフットケアセンターの一員として治療を行っております。難治性の下腿・足趾壊死、キズに対しては、生命を維持するために、やむなく大切断術(足関節より上での切断)が必要になることもあります。しかし、大切断術によりキズが治っても高齢者では自力歩行が困難になることが多いです。歩くことが出来なければ、患者さんの生命学的予後は悪くなることが報告されています。われわれは、さまざまな技術を駆使し、傷を治すだけではなく、チーム連携により歩くことを目標にした切断術、足趾潰瘍の治療を目標としています。

医師紹介

氏名 職名 資格
牧口 貴哉
MAKIGUCHI Takaya
診療教授
(診療科長)

【専門分野】
口腔腫瘍、頭頸部再建、乳房再建、マイクロサージャリー、創傷治療

【資格】
日本形成外科学会 形成外科専門医

長谷川泰子
Hasegawa Yasuko
助教(病院)

【専門分野】
形成外科一般、創傷外科一般、難治性創傷

【資格】
日本形成外科学会 形成外科専門医

中野  京
Nakano Kei
医員
(シニアレジデント)

【専門分野】
形成外科一般

角田  彩
Tunoda Aya
医員
(シニアレジデント)

【専門分野】
形成外科一般

都丸 奈々
Tomaru Nana
医員
(シニアレジデント)

【専門分野】
形成外科一般

高井 美那
Takai Mina
医員
(シニアレジデント)

【専門分野】
形成外科一般

福島日菜子
Hukushima Hinako
医員
(シニアレジデント)

【専門分野】
形成外科一般

外来診療予定表

初診受付: 午前8時30分~10時30分まで(紹介状をお持ちください)
      木曜のみ午前9時00分~10時00分まで
再診受付: 午前8時00分~11時00分まで(予約制)
ご不明な点は形成外科外来(TEL 027-220-8248 外来診療棟3階)までお問い合わせください。

かかりつけの先生からの紹介状があれば、効率的に診断から治療にすすめますので、紹介状の持参をお願いします。
何かお困りのことがあればお気軽にご相談ください。

形成外科外来
027-220-8248
午前 初診 初診 初診 初診
(9:00~10:00)
初診
午後 初診
(13:00~14:30)
初診
(13:00~14:30)

関連リンク

トップへ戻る