群馬大学医学部附属病院DMAT
DMATとは
- DMATとは、災害急性期に活動できる機動性を持った専門的なトレーニングを受けた医療チームです。医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)の3職種のチームで構成され、大規模災害や多数傷病者が発生した事故などの現場で活動します。
- 1995年に発生した阪神・淡路大震災を機に、2005年に日本DMATが発足しました。DMATは、都道府県DMATと日本DMATの分類があり、都道府県DMATは多収傷病者が発生した交通事故などの地域の局地災害に対応し、日本DMATは大地震や台風などの日本全体の広域災害に対応します。
- DMAT隊員になるためには、DMAT隊員養成研修を受講する必要がありますが、日本DMAT隊員であれば、都道府県DMAT隊員としての資格も得ることができます。
災害拠点病院(DMAT指定医療機関)
群馬大学医学部附属病院は、災害拠点病院(DMAT指定医療機関)に指定されており、主に救命救急センターの医師・看護師を中心に、院内の各部署にDMAT隊員が在籍しています。
DMAT隊員在籍数(2021年4月1日時点)
現在(2021年4月1日時点)、日本DMAT隊員が19名、群馬DMAT隊員が7名在籍しており、全国・局地の災害に対して派遣活動を行っています。
日本DMAT隊員
医師 |
4名 |
看護師 |
9名 |
業務調整員:薬剤師 |
1名 |
業務調整員:放射線技師 |
1名 |
業務調整員:事務職員 |
4名 |
合計 |
19名 |
群馬DMAT隊員
医師 |
2名 |
看護師 |
3名 |
業務調整員:理学療法士 |
1名 |
業務調整員:事務職員 |
1名 |
合計 |
7名 |
院内災害訓練について
当院では、大規模災害を想定した院内災害訓練を2013年から毎年開催しています。院内災害訓練は、DMAT隊員がコーディネーターとなり、当院教職員(医療職及び事務職員)、医学部学生や留学生、他の医療機関のDMATチームなど、総勢約300名が参加しており、国立大学病院としては大規模な訓練となっています。訓練は、多数傷病者の受入れを中心とした内容となっており、傷病者搬送からトリアージを行い、赤(最優先治療群)、黄(待機的治療群)、緑(軽症群)各ブースでの治療の流れについて確認をしています。訓練時には、電子カルテが利用できない、傷病者に災害弱者(外国人、子供、高齢者等)の方が含まれるといった想定を毎年変更しながら行っています。
DMATカーの導入
群馬大学医学部附属病院は、群馬県より「地域医療再生基金事業費補助金」の交付を受け、DMAT専用の救急車である「DMATカー」を2016年に導入しました。DMATカーは、DMAT隊員が災害現場に出動する際の移動手段としてだけでなく、医療機器や物品も備えた医療活動拠点、さらには隊員の簡易休息所としても機能します。これまでに2016年4月の熊本地震をはじめ、多くの災害現場にDMATカーが出動しています。