【医療機関のみなさまへ】がん遺伝子パネル検査の依頼に係る留意事項について
1.当院で行っているがん遺伝子パネル検査について
- OncoGuide™NCC オンコパネル システム
- FoundationOne®CDx がんゲノムプロファイル
- FoundationOne®Liquid CDx がんゲノムプロファイル
- GUARDANT360®CDx がん遺伝子パネル
2.検査の適応について…以下のことを確認しお申込みください。
- 3ヵ月後のPSが0か1が予想される。(=3ヵ月後も抗がん剤薬治療が可能である)
※遺伝子パネル検査の結果、治療薬候補として治験、臨床試験の薬剤が提示されることがあります。
これらには年齢などに参加条件がある事を考慮の上ご紹介ください。 - 悪性固形腫瘍と診断されている。
- 治癒切除不能または再発の病変を有し、以下のいずれかの条件に該当する。
(当該がん種のコンパニオン診断薬がある場合は、その検査を優先します)◆標準治療が終了していること
◆標準治療の終了が見込まれること
◆標準治療が確立されていないこと(原発不明がんや希少がんなど)
※当該がん種のコンパニオン診断薬がある場合は、その検査を優先してください。 - 提出できる腫瘍組織検体がある、若しくは再生検が可能であること。(病理組織を検査に出す場合)
3.患者さんへの説明事項について
- 病理組織事前診断料は、11,000 円(税込)/1回となります。診断の結果がん遺伝子パネル検査に至らない場合も同費用が発生します。後日、当院より患者さん宛に振込用紙を郵送いたします。
- 検査の結果、治療を受けられるのは1~2割程度に留まります。
- 治療効果の期待できる薬剤が見つかった場合でも、患者さんの状態や過去に使用した治療薬によって、治療法として選択できないことがあります。
- 健康保険で認められた治療薬が見つかれば、現在受診中の医療機関で治療を受けられます。それ以外の場合、国立がん研究センター中央病院などで行われている新薬開発のための治験、臨床試験(年齢などに条件があります)などを紹介します。
- 診察にはご家族も同席していただくようお伝えください。
- 入院中は遺伝子パネル検査の提出はできません。結果説明(のため)の受診は入院中でも不可能ではありませんが、医療費を入院中の病院に請求することになりますので、その病院の承諾が必要になります。(当院来院時には必ず、入院中の旨をお申し出ください。)
- がん遺伝子パネル検査の費用については、以下のとおりです。
◆がん遺伝子パネル検査料 検査提出時 440,000円(3割負担の場合 132,000円)
◆がん遺伝子パネル評価提供料 結果報告時 120,000円 (3割負担の場合 36,000円)
◆この他に診察料、検査費用等がかかります。 - 結果説明は最初の受診日から約6週間後となります。結果説明日が、入院中又は入院が予想される場合は、がんゲノム外来へ(027-220-8677)その旨を連絡してください。また、結果説明日に退院が困難で外出の扱い、または家族のみで当院を受診された場合は診療報酬を算定し、入院医療機関宛に請求となります。
- 予後を予測することは難しいと思いますが、初対面に近い当院医師が予後を見極め、それを患者さんご本人に伝えることは困難です。紹介元医療機関から患者さんにしっかりと予後についてのご説明をお願いいたします。長期予後が期待できない全身状態(PS)や脳転移があるなど治験参加に至らない症例はお断りすることもあります。また、組織を用いたがん遺伝子検査パネル検査の場合、事前診断により検査に適していないと判断された場合,その後の検査に進めないことがあることを患者さんにお伝えください。
4. 検査方法の確認について
- 検査選択フローで適応する検査方法を確認し、お申し込みください。
※以下の画像をクリックするとPDFが開きます。
5-1.がんゲノム外来受診(組織検体検査)の流れについて
⇒「Liquid検査」については、5-2.がんゲノム外来受診(Liquid検査)の流れについて をご参照ください。
※以下の画像をクリックするとPDFが開きます。
(1)がんゲノム外来(組織検体検査)初診申し込み
- 以下のものを追跡可能な方法(レターパック等)で当院へ送付してください。
◆初診申込みに必要な書類【様式1~3】・宛名ラベル・参考資料1 ダウンロード 2024/2/5更新
◆HE染色標本1枚 (返却不可)
◆病理診断報告書
◆切り出し図(ある場合)
(2)検体の判定
- 病理組織事前診断の結果は『病理組織事前診断 連絡票【様式8】』をFAXいたします。
(3)検体の判定結果
適当と判定した場合
- 以下のものを追跡可能な方法(レターパック等)で当院へ送付してください。
◆必要書類【様式5~7-1】・宛名ラベル ・参考資料1 ダウンロード 2024/2/5更新
◆HE染色標本1枚 (返却不可)
◆未染色標本10枚以上 (返却不可)
*腫瘍含有率が20%以下の場合は、未染色標本は20枚以上での作製・提出をお願いします。
◆病理診断報告書
◆診療情報提供書
◆資料(画像検査・血液検査)
不適当と判定した場合(再提出)
- 以下のものを追跡可能な方法(レターパック等)で当院へ送付してください。
◆再提出に必要な書類【様式2、3】・宛名ラベル・参考資料1 ダウンロード 2024/2/5更新
◆HE染色体標本1枚
◆病理診断報告書
◆切り出し図(ある場合)
※再度、料金が発生します。病理組織事前診断料(11,000円(税込)/1回)
(4)初診予約日の連絡
- 予約日時は、紹介元医療機関の主治医宛に、『がんゲノム外来 予約日連絡票』と『外来診療申込書』をFAXいたします。
(5)患者さんへ初診予約日とご家族の同席を連絡してください
- 当日持参するもの
◆がんゲノム外来 予約日連絡票
◆保険証(公費受給者証)
◆診察券(お持ちの方)
◆外来診療申込書
◆がんゲノム外来を受診される方へ(問診票)【様式4】ダウンロード
(6)患者さん受診(1回目)
- 当院がんゲノム担当医より、がん遺伝子パネル検査について説明をします。
※全身状態や診察結果から検査をお断りすることもあります。
(7)患者さん受診(2回目)
- 再度検査について説明し、同意の確認をします。
- 検査の種類によって採血をします。
- 検査会社へ検体を送付し、遺伝子解析を行います。
※腫瘍含有率が低いと解析が進まない場合があります。その際はがんゲノム外来医師が紹介元病院の主治医へ連絡します。
(8)エキスパートパネル開催(4-6週間後)
- 当院にて結果レポートを受領後、紹介元医療機関の主治医宛にエキスパートパネル開催日をFAXにてご連絡します。
- 参加希望の紹介元病院の主治医は当院へお越しください。
(9)患者さん受診(3回目)
- 患者さんに結果報告をします。
※患者さんが入院中の場合は、入院医療機関へ遺伝子パネル検査に関する医療費を請求いたします。
(10)情報提供
- 検査結果については、当院から紹介元医療機関の主治医宛にお返事を郵送します。
- がん遺伝子パネル検査結果などの検査結果は、患者さんの重要な個人情報となるため厳重な管理が必要です。下記のようにお願いいたします。
◆検査結果説明書(ワード型で書かれたもの)は電子カルテ取り込み可。
◆遺伝子パネル検査結果レポートは電子カルテの取り込み可。(患者さんには解析結果レポートのサマリー1~2頁を渡しています。)
◆C-CATデータは電子カルテへの取り込み、患者さんに渡すことは推奨していません。 - 看護情報提供書をフィードバックします。(提出された病院のみ)
- 紹介元医療機関の主治医は、追跡調査のための情報提供をお願いします。適宜(半年ごと)
当院から『患者に関するC-CAT追跡調査票提出のお願い』を郵送いたします。
5-2.がんゲノム外来受診(Liquid検査)の流れについて
※以下の画像をクリックするとPDFが開きます。
(1)がんゲノム外来(Liquid検査)初診申し込み
- 以下のものを追跡可能な方法(レターパック等)で当院へ送付してください。
◆初診申込みに必要な書類【様式1、5、6、7-2】・宛名ラベル ダウンロード 2024/2/5更新
◆診療情報提供書
◆資料(画像検査・血液検査) - 以降、<5-1. 組織検体検査の流れ(4)~(10)>をご参照ください。